理想の庭・理想の暮らし(横須賀市 岡山邸 その4)
Plan A から始まって、何度かの打ち合わせを行い、B・C・D とおふたりがしっくりくる庭のカタチを探ってゆきました。
設計する側は描き上げた時点で「これは最高だ」と自己満足に浸るもので、ことにぼくの場合はその傾向が強いため、その場所が、ぼくではなくお客様の最高の庭になるよう推敲してゆく過程が必要なのです。
打ち合わせ中に奥様がスクラップノートを見せてくださいました。そこには雑誌などから切り抜いた庭のシーンや草花や小物の写真がギッシリ。
こうして閃いたイメージを留めておくって大事ですよね。他にはスケッチや、言葉で綴っておくとか。
工事が完了し、奥様はさっそくそのノートの中にある要素を庭に散りばめ始めました。
庭はまるで蝶が羽化するかのごとく奥様色の世界に変貌。このように、脳内に発生したイメージを具現化できる人は稀かもしれません。いやいやそれ以前に、ユートピアをイメージする人もとても少ない気がして。
あなたもお気に入りの道具や置物に囲まれる暮らし、理想の生活思い描いてみてください。『人生の楽園』はテレビ番組ではなく、あなたの前頭葉に潜んでいるのです。
おふたりの笑顔、穏やかにして前向きな思考、暮らしを楽しもうとする意欲の強さ、そして何より仲の良さ、とてもいい刺激を頂戴した仕事でした。