今朝は曇天につき、朝イチのラジオから古畑任三郎の訃報につき、昼くらいには土砂降りの予報につき、しっとりとガーデンデザインに集中するイメージでスタートします。
雨のウェンズデイ
雨に打たれてうつむくバラたち。
その視線の先に紫陽花が咲く。
降ったら降ったでよろしく候。
昨日ご来店の、ぼくと同年代の奥様との会話。
三年前の今頃、アビーロードの横断歩道とキャヴァーンクラブに行ってみたくてイギリスに旅行しました。
おやまあ、それは素敵ですね。
ところが滞在中ずっと雨で、ちょっとがっかり。 リベンジしようと思ったらコロナで・・・。
う〜〜ん、イギリスはずいぶん状況が良さそうですけど、まだしばらくは行けないですね。
ですよね。でもこの頃、雨のロンドンはなかなかよかったなあって思えて。しとしと降って、霧雨になって、重〜い曇り空になって、また降って。あれから梅雨になるとあの時の濡れた石畳や街路樹や、重めで濃い空気が思い出されて、気分が良くなるんですよ。なんか故郷の空気に似ていたなあって。
なるほどねえ。ぼくも雨降りの日が好きで、何でなんだろうって考えると、やっぱり同じで楽しい雨の記憶がたくさんあるからだと思います。小さい頃に長靴で水たまりをバシャバシャ歩いたことや、雨でも魚釣りがしたくて橋の下でやってたら、巨大なイワナが釣れたこととか。あと、土砂降りの単独登山。ポンチョを被って、滝に打たれるみたいな雨の中で浅草岳の頂上に立った時、なんか感動して、バッカみたいに泣けたんですよね。帰りが大変でね。雨は上がったんだけど沢が増水していて、登るときには軽く跨げたのが川幅3メートルの濁流になっている。数時間待ってから腰まで浸かって渡り無事下山しました。
あ、すいません、自分のことばかり話してしまって。
浅草岳ってもしかして守門村の?
え、ご存知なんですか。
はい、広神村出身です。
何と何と、同郷の方でした。こんなことがあるんですねえ。そこから急に田舎言葉になって、楽しいやら懐かしいやらで、しばし故郷の話が止めどなく。そして二人で導き出した結論は、越後育ちは雨が好き。雨や雪が嫌いだったら暮らしていけない場所ですからね。もうひとつ、魚沼育ちは自然に浸っていないと息が詰まる。大自然で生えた根っこは、化成肥料や水耕栽培では育つことができないのです。
あなたの根っこはどこで伸びたものでしょう。植物は土次第なり。人も環境次第ですから、自分に合った土壌で暮らしましょう。